ChatGPTを所内で使うとき、ひとつのログイン情報を職員に配る運用は見直しが必要です。OpenAIの公式ポリシーは、アカウントを作成した本人が利用し、別の人が使う場合は自分のアカウントを作るよう案内しています。同じ本人が複数の端末で使うことと、複数人で使い回すことは区別されています。OpenAIのアカウント共有ポリシー
税理士・社労士・弁護士事務所で共有している場合は、利用者ごとのアカウントへ移す計画を立てます。移行時には、会話や添付資料をどこへ残すか、接続した業務ツールを誰が引き継ぐかも確認してください。この記事では、その確認表と進め方を提案します。
アカウント共有と、チームでの利用はどう違う?
まず、共有しているものを書き出します。ログイン情報、端末、資料の保存先、業務上の確認手順を分け、変更する箇所と担当者を決めます。
| 確認するもの | 所内で確かめること | 見直し方の例 |
|---|---|---|
| ログイン情報 | 同じメールアドレスとパスワードを誰が使っていますか | 利用者別のアカウントに分ける |
| 共用端末 | 前の利用者がログインしたままになっていませんか | 利用終了時のログアウトを確認する |
| 会話・添付資料 | 誰の業務の記録で、誰に見せる必要がありますか | 必要な業務記録を承認された保存先へ引き継ぐ |
| 接続先 | メールやドライブとの連携を誰が設定しましたか | 接続先と権限を確認し、不要な連携を解除する |
| 管理担当 | 契約、利用者の追加、退職時の変更を誰が扱いますか | 担当者と確認手順を決める |
「資料をチームで共有する必要がある」場合も、ログイン情報の共用を前提にせず、利用するサービスが認める共有方法と閲覧権限を確認します。共有できる対象や管理機能は、契約プランの公式資料と実際の設定で確かめてください。
個別IDに移す前に、何を残す?
いきなりアカウントや履歴を削除せず、業務の継続に必要な記録を特定します。顧問先の資料を含む会話を職員全員へ複製する方法は避け、必要な担当者と保管場所を決めてから移してください。
移行表には、利用者、対象業務、残す記録、保存先、接続先、移行確認者を記入します。たとえば、公開資料だけを使った練習用の会話と、顧問先資料を添付した会話は、引継ぎの必要性と閲覧範囲を別々に判断する設計です。これは運用例であり、実在の事務所の事例ではありません。
記録する項目はAI利用ログの作り方も参照してください。個別IDを発行することと、誰が何を確認したかを業務記録に残すことを、一緒に進めます。
退職・異動時は、どこまで確認する?
退職・異動の手順には、アカウントの停止だけでなく、ログイン中の端末、共有リンク、接続した外部サービス、引継ぎ先の権限を含めます。各操作が可能か、誰が実行できるかを契約と管理画面で確かめ、変更後の状態を記録してください。
不明なアクセスが疑われる場合、OpenAIはパスワード変更と二要素認証の有効化を案内しています。公式の対応案内 所内ではあわせて、確認担当への連絡と、影響を調べるために必要な事実の保全を進めてください。
法人プランに変えれば確認は終わる?
プラン名だけで決めず、利用者別ID、管理者権限、ログの取得、保存・削除、連携先の制御について、必要な機能と契約条件を照合します。「法人向けなら、必要な監査ログをすべて取得できる」とは扱わず、契約前の確認表に回答と根拠を残してください。
AI導入のセキュリティチェックリストで、製品側に確認する条件と所内で決める手順を分けられます。情報の入力可否から見直す場合は、顧問先情報をAIに入力する前の確認手順から進めてください。